近未来的観測


 

そんなことを考えてみようと思う。

 

かつて、火を起こし、狼煙で合図を送っていた野人のような人類が

電線を作り、電話を作り、無線を開発した。

 

産業革命が起こり、たくさんの技術が開発され

それらを組み合わせてできたもので、身近だったのがポケットベル。

通称ポケベル。

 

今は見ることもできないけど、かつては

『 ポケベルが鳴らなくて 』 なんてドラマと歌があるくらいメジャーなものだった。

裕木奈江なつかしいなぁ。あ、緒形拳も。

ちなみに、歌は国武万里。

作詞は今(だけ)をときめくAKB48の仕掛け人、秋元康。

ドラマの企画もこの人。

 

そのポケベルも時代と共に消えてしまい

携帯電話へ。

そして、ケータイへ。

 

もはや、ケータイは電話ではない。

得体のしれない機能がたくさんついた端末である。

GPSまでついちゃってるから

ルパン三世とかに出てくる、発信機(ピコンピコン赤く光って居場所がわかるやつ)みたいな機能も

充分可能なんだろうと思う。

 

怖い端末だ。

身の回りには、機能が充実しすぎた機械であふれています。

 

 

さて、そんなことはさておき。本題です。

近未来的観測をしてみたいと思う。

 

その昔、27年前、小学校5年生の時だったかな・・・

未来に必要で発展するものを予想したときに

1.宇宙関連

2.光・太陽光発電関連

3.水関連

と予想したことがあったけど、今まさにドンピシャで驚いている。

当時は水がお店で販売されるなんて思ってもみなかったけど。

 

今はすごく便利な世の中になって

なんでも 『 自動 』&『 補助 』

 

ドアも水道もトイレも全部自動。

階段も自動

車庫入れも自動

車のドアも自動

車のライトも自動

道案内も自動

電気点灯消灯も自動

鍵がかかるのも自動

 

これって『 便利 』という言葉で片付けられているけど

実は将来的にはすごく不便なんぢゃないかって思ってます。

 

だってね。自動の恩恵って

手動の不便さを知っているからこそだと思うのです。

 

シチュエーション@

重たい荷物を持ち、手がふさがっている。

ドアが開かない。

あら。自動で開いた! なんて便利

 

シチュエーションA

手が汚れている。

手を洗いたいけど、汚れた手で蛇口を触ったらママンに怒られる。

手をかざすと・・・。

あら。自動で水が出た! こりゃ便利

 

シチュエーションB

行き先がわからない。

地図をめくり探すけどいったいどこにあるのやら。

そこでナビの登場。

一発で検索! ありゃ便利

 

 

こうやってみると、本当に便利。

 

でもね。でもね。

これはアラフォーのおっさんだから便利だと思うだけで

今のガキンチョには残念ながら、自動は当たり前のコンコンチキ。

 

で。

何が残念で、何が不便かというとね。

この全自動化された環境で育ったら、理屈も仕組みもわからないまま

機械に使われる羽目にあうわけですよ。

 

蛇口をひねったらなぜ水が出るのか?

地図を調べるには何を見たらいいのか??

 

特に困るのが、それら便利マシーン達が壊れたとき。

 

ドア =開きません

電気 =つきません

水 =出ません

トイレ =流れません

鍵 =開きません

コンビニ =入れません

レジ =開きません

銀行 =入れません

ATM =使えません

 

=何もできません。

下手したら社会から隔離されます。

 

残念だし、不便だと思いません???

 

俺だけかな〜 こんなこと感じてるのは?

 

この前、あるコンビニの前で見たんだけど、正直びっくり。

 

大きめのワンボックスカー エルグランドを降りてきたガキ。

ドアが自動で開く

車から飛び降りるガキ

ドアノブを触って自動で閉まり始めるドア

しまったかどうかも確認しないままコンビニに走り出すガキ

コンビニのドアが自動で開く

そのまま突撃するガキ

自動で閉まるコンビニのドア

 

このクソガキ。閉める、確認するってことを100%無視してやがる。

 

閉まり始めた車のドアは閉まりきるまで見ておかないと!

盗まれちゃうよ。中のモノ。

 

昔、小学校1年生の時に担任の大泉先生が言ってた。

『 ドアはきちんと閉めなさい。

自分で開けたものは自分で閉める。

便所でもそうでしょう?

ウンチをしたら、きちんと拭かなきゃ。

きちんと閉めない人は、開いているドアの分だけ

ウンチの拭き残しがある。

それは恥ずかしいことなんだ。 』

 

おっしゃる通り。

30年以上前に聞いた話だけど、今になってウンウン頷いちゃう。

 

無知とは罪 とよくいったものだ。

 

最後に。

この前ツーリング中のキャンプでの一コマ。

お隣さんは幸せそうな家族が一組。

子供は4歳くらい。

とっても豪華な装備と食材。

一方、こちらはツーリングなので、チープな装備。

ほぼ同時に飯の準備にかかり・・・

わたしは終了。ビールでまったり。

ところが、隣の家族の雰囲気がおかしい。

子供が「ねぇ〜まだぁ〜?」と連呼。

よく見ると、火が起こされていない。

っていうより、炭焼きの準備なんだけど炭がおこされていない。

で、旦那とオクサマは何をしていたかというと

炭を箸でつまんで

ライターであぶってました。

なかなかつかないねぇ〜 って

・・・・・・

『 それ、一生、火 着かねぇよ・・・ 』

 

子供がかわいそうだったので、手伝ってあげました。

あっさりと無事3分で炭に火が着いてパパのメンツ丸つぶれだけど、

恥を感じずにパパもママも爆笑してたから、ま、いっか。

 

そうやってやるんだ〜 だって。

 

飯も食えないところに子供を拉致ってきて、殺す気か!

 

子は親を選べないというけれど

この環境はあまりにもかわいそうです。

 

 

このままでは

道具がないと何もできない人がたくさん繁殖しそうです。

 

 

2011/1/29 記