7日目

7日目: 8月16日(金)   ここまでの走行3713.5km
とんでもない事が起こった。

東北自動車道 紫波SA手前。

辺りは霧が濃く、夜中2時という時間もあり
通行する車もまばら。

当然辺りに電気など無い。


そんな中で、少しでも行けるところへ・・・ということで

時速160km/hで走行中。

たしか登りの左カーブ。

視界がキリで見にくいので、
ライトをlowからハイビームへ変えた瞬間


全ての電気が消えました。


時速160km/hで。


ヘルメットのスクリーンすら見えない状態。


死んだ  と思いました。


それから数日、この状態が夢に出るほど怖かったです。

カーブの途中でその速度で路面は濡れている。

バイクに乗っている人なら 
これがいかに危険な状態か理解できると思います。

勘と路面からの振動を頼りに何とか停車。


エンジンを切るのもためらいました。

なぜなら、再始動する保証がないのです。

でも、どんな作業をするにせよ、工具はシートの下。
シートをはずすにはエンジンキーが必要。

ましてや、明かりなど一切無い高速道路の路肩に止まっているわけですから、
危険この上ない状況です。

なので、最初に考えたことは『明かりの確保』


ここで、屈斜路湖でキャンプしたときに買った
子供用のクリスタルペンライト450円が生死を分けました。

でも、そこは自分で日々整備をしていたおかげで、まずは故障探求から始めました。


結果、雨による漏電でヒューズが切れていました。
しかもふたつ。

予備は1個しかないので、どこかを犠牲にするしかないので、
仕方がないのでテールランプを捨てました。


この間、おもちゃのペンライトを口にくわえて作業。

しかもエンジンが再始動するかどうかわからない不安と

すぐ横の道路を高速で車が走り抜けていく恐怖。


そんな中で作業を終わらせ、祈る思いでエンジンを始動。


かかりました。かかってくれました。


その日は恐怖のため夜間走行は中止。

太陽さえ出ていれば、ライトが無くても走れると思い
紫波SAで寝た。

そして日中走行して 無事自宅へ到着した。


これから整備をきちんとしようと改めて思い知ったツーリングでした。






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